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富士通(6702)
純利益が2倍に、生成AI活用と成長事業「Uvance」の実力

2026年8月13日更新

富士通は2026年3月期、純利益が前期比104.5%増とほぼ倍増した。一時的な利益に加え、本業の収益性そのものも着実に改善している点が特徴だ。生成AI活用による社内改革と、成長事業「Fujitsu Uvance」の伸びを確認する。

売上はほぼ横ばい、利益は大幅増

2026年3月期の連結決算は、売上収益が前年比1.3%減の3兆5,029億円とほぼ横ばいだった一方、営業利益は同31.4%増の3,483億円、純利益は同104.5%増の4,494億円と、利益面で大幅な増益となった。非継続事業からの利益貢献1,463億円に加え、主力の「サービスソリューション」事業を含む全セグメントで本業の収益性が向上したことが背景にある。年間配当は前期比22円増の50円とした。

売上収益3兆5,029億円(前年比▲1.3%)
営業利益3,483億円(前年比+31.4%)
純利益4,494億円(前年比+104.5%)
来期配当予想55円(中間25円・期末30円)

生成AIで社内の採算改善、成長事業「Uvance」も拡大

収益性改善の背景には、地道な業務改革がある。2025年4〜12月期の時点で、国内約2万件のプロジェクトにおける生成AIの適用割合は6割まで拡大し、開発プロセスの標準化・自動化と合わせて300億円超の増益効果を生んだ。また、持続可能な社会づくりを掲げる成長事業「Fujitsu Uvance(ユーバンス)」の売上収益は、同時期に前年同期比53%増の4,927億円まで拡大しており、国内のDX・モダナイゼーション需要を着実に取り込んでいる。

来期は本業の伸びは続くも、純利益は反動減の見込み

2027年3月期の業績予想は、売上収益3兆5,100億円(前年比0.2%増)、営業利益4,150億円(同19.1%増)と、本業の成長は継続する計画だ。事業再編等の影響を除いた調整後営業利益も4,250億円(同8.8%増)を見込んでいる。一方で純利益は3,100億円(同31.0%減)と減益予想になっている。これは今期に計上した非継続事業からの利益がなくなる反動によるもので、本業の実力そのものが後退するわけではない。配当は増配を継続し、年間55円(予想配当性向30.1%)を計画している。

まとめ

売上の伸び以上に、生成AI活用によるコスト構造改革と成長事業の育成が利益を押し上げている点が特徴的だ。今後はUvance事業の拡大ペースと、国内DX需要の持続性が、株価材料として意識されそうだ。

※本記事は公表されている決算情報をもとに構成した情報提供を目的とするものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。