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KEISEN-CHO — 日本株ノート

ゲーム

任天堂(7974)
Switch2で売上ほぼ倍増、それでも利益率が下がった理由

2026年8月13日更新

2026年3月期、任天堂は「Nintendo Switch 2」の大ヒットで売上高が前期比98.6%増とほぼ倍増した。だが営業利益率は24.3%から15.6%へと大きく低下している。売れているのに利益率が下がる、そのからくりを整理する。

売上ほぼ倍増も、利益率は約9ポイント低下

任天堂が2026年5月に発表した2026年3月期の連結決算は、売上高が前期比98.6%増の2兆3,130億円と、初めて2兆円の大台を突破した。営業利益も3,601億円(同27.5%増)、純利益も4,240億円(同52.1%増)と大きく伸びている。

ただし売上高営業利益率で見ると、前期の約24%から約16%へと約9ポイント低下した。要因は、Switch 2のハード販売比率が高まったこと。一般に、ゲームハード本体は粗利率が低く、ソフトウェアやダウンロードコンテンツの方が利益率が高いため、初年度は「本体がよく売れるほど利益率が薄まる」構造になりやすい。

売上高2兆3,130億円(前期比+98.6%)
営業利益3,601億円(前期比+27.5%)
純利益4,240億円(前期比+52.1%)
Switch2販売台数1,986万台(初年度)

値上げと部材高騰、2027年3月期は減収予想

会社側が示した2027年3月期の業績予想は、売上高2兆500億円(前期比11.4%減)、営業利益3,700億円(同2.7%増)、純利益3,100億円(同26.9%減)。発売初年度に販売が集中した反動で売上は減る一方、営業利益は微増を見込んでいる。前提為替レートは1ドル150円、1ユーロ175円。メモリを中心とする部材価格の高騰と米国の関税措置による原価影響として、約1,000億円のコスト増をあらかじめ織り込んでいる。

これを受けて2026年5月25日には本体価格を改定し、国内向けSwitch 2の希望小売価格を4万9,980円から5万9,980円に引き上げた。旧型のNintendo Switchシリーズも同時に値上げしている。

直近の4〜6月期は「量から質」への転換を確認

2026年8月に発表された2026年4〜6月期決算では、純利益が前年同期比54%増の1,474億円となった一方、売上高は10%減の5,178億円だった。Switch 2の販売台数は前年同期比34%減の382万台にとどまったが、これは発売直後だった前年同期の反動によるところが大きい。一方でソフトウェアの販売が好調に推移し、利益率は改善している。ハード販売の勢いが一巡し、ソフト販売による収益貢献へと軸足が移りつつある局面といえる。

まとめ

初年度は「本体の急拡大による増収・利益率低下」、2年目は「本体の反動減とソフト収益による利益率回復」という対照的な構図が生まれている。今後はソフトラインナップの充実度と、値上げが販売台数にどう影響するかが、株価材料として意識されそうだ。

※本記事は公表されている決算情報をもとに構成した情報提供を目的とするものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。