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KEISEN-CHO — 日本株ノート

繊維・素材

東レ(3402)
炭素繊維は世界トップシェア、新中計は2029年最高益を目標に

2026年8月13日更新

合成繊維国内最大手で、炭素繊維で世界トップシェアを持つ東レ。2026年3月期は事業利益がわずかに減益となったが、新たな中期経営計画では2029年3月期に事業利益で過去最高を更新する目標を掲げている。

2026年3月期は微減益、火災事故や減損も影響

2026年3月期の連結決算は、売上収益が前期比0.9%増の2兆5,851億円、事業利益は同0.6%減の1,419億円、純利益は同2.1%増の795億円だった。機能化成品セグメントは市況低迷、炭素繊維複合材料セグメントは産業用途の需要調整の影響を受けた一方、繊維セグメントの事業利益は前期比25.9%増の180億円と伸びている。インドネシアの繊維子会社での火災事故による棚卸資産等の損失や、韓国子会社の収益性悪化に伴う減損損失も一時的な下押し要因になった。年間配当は前期比6円増の26円とした。

売上収益2兆5,851億円(前期比+0.9%)
事業利益1,419億円(前期比▲0.6%)
純利益795億円(前期比+2.1%)
今期事業利益予想1,600億円(前期比+12.7%)

繊維事業はユニクロ向けが好調

繊維セグメントの伸びを支えているのが、ファーストリテイリング傘下のユニクロ向け衣料用途など、国内外の堅調な需要だ。戦略的なプライシング(価格設定)の見直し効果も寄与している。一方で炭素繊維複合材料事業は、航空宇宙用途の実需は回復基調にあるものの、サプライチェーンの在庫調整や円高による為替影響を受けており、一般産業用途でも圧力容器用途などが調整局面にある。

2029年3月期に事業利益2,300億円を目指す新中計

会社は2026年3月に、2029年3月期に事業利益2,300億円を目指す3カ年の新しい中期経営計画を発表した。これは2026年3月期予想比で53%の伸びに相当し、実現すれば過去最高益の更新となる。炭素繊維事業やフィルム材などの機能化成品事業がけん引役と位置づけられており、事業利益の伸びのうち成長要因と構造改革効果を半分ずつ見込むとしている。2027年3月期の事業利益見通しは1,600億円(前期比12.7%増)で、中東情勢による影響として130億円を織り込み済みだ。

まとめ

足元は一時的な要因で伸び悩んだものの、炭素繊維という世界トップシェアを持つ強みを軸に、中期的な成長シナリオを描いている。今後は炭素繊維の航空宇宙需要の回復ペースと、新中期経営計画の進捗が、株価材料として意識されそうだ。

※本記事は公表されている決算情報をもとに構成した情報提供を目的とするものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。